生きているといろんなことがおこります。いろんな場面に遭遇します。
そんなときには考えなければなりません。決断しなければなりません。
そんなとき、あなただったらどうしますか?
今回はシリーズで、いろいろな場面を想定し、自分だったらどうする?と話し合いました。
その1 種類も大きさも違うくだものが4つあります。そこに子どもが5人。
どうやって分ける?
アリー塾長 : さあ、どうしよう?
(みんなの手がいきおいよく上がります。)
女の子 : ぜんぶのくだものを、小さく切って、5人に同じように分ける。
男の子 : ぼくも同じ。
アリー塾長 : 公平に分けるんだね?でも、もっといろんな分け方があるよ。
じゃんけんで、勝った人から好きなものを選んでいくってどう?
女の子 : そうすると一番負けた人が食べられなくなる。
アリー塾長 : そうだね。でも、一番勝ったら、好きなものをたくさん一人で食べられる
よ。
女の子 : 負けた人には私のを分けてあげる。
アリー塾長 : ○○ちゃんはやさしいね。でも、そういうのはなしにしよう。それに、○○ちゃ
んが負けても、だれも分けてくれないかもしれないよ。みんなの納得のい
く方法で分けないと。
あ、それから、こういうこともあるかもしれないね。子どもの中にジャイア
ンみたいな強い子がいて、かけっこをして、一番勝った人から好きなもの
を選んでいこうって言ったらどうする?その子は一番大きなスイカをひと
り占めするつもりなんだよ。
男の子 : そうしたらぼくは、その子よりもっと速く走って、前に行ってじゃまをする!
アリー塾長 : そんなことをしたらけんかにならないかな?
けんかをしちゃあ、やっぱりだめだよ。
女の子 : 話し合えばいい!!みんなで話し合って決めればいい!
アリー塾長 : そうだねえ、○○ちゃん、いいことを言うねえ、本当にそうだねえ。
みんなで話し合えばいいよねえ。
* 対話の後で女の子が書いた作文です。
「わたしなら、「みんなで話し合おう。」と言います。」
「(5人の中に)、わがままな人がいたとします。その子が「ぼく(わたし)は、このくだものじゃなきゃいやだ。」と言ったら、けんかになってしまいます。」
「その子に「みんな同じ数だけ分ければ、おいしいよ。」とおしえてあげればいいです。」
アリー塾長の一言
「みんなで話し合う」は、これ以上ない大正解です。私がこの塾を主宰している理由も、この「みんなで話し合う」を存分に学ぶためです。
ですが、現実に目を移してみると、この「話し合う」がとても難しいことに気づくでしょう。残念ながら世界には、まだまだ力をつかって欲しいものを手に入れている人が多いのです。
そんな人にはどう話しかけたらわかってもらえるのでしょう?スイカをひとり占めしようとするジャイアンみたいな人には、なんと言ったらよいのでしょう?
実は、「話し合えばいい」と言った女の子は、自分の気持ちや考えを人に伝えるのがあまり得意ではありません。とても気持ちのやさしいきちんとした子なのですが、まず相手のことを思いやって、自分のことは後回しにしがちです。
女の子は、人を傷つけたり、人に傷つけられたりするのが怖いのでしょうか?彼女には、世界には、あなたの気持ちをわかってくれる人がかならずいるよ、あなたの考えに共感してくれる人がかならずいるよ、と言ってあげたいと思いました。
話し合うときに一番大事なのは、実は気持ちなのかもしれません。そうすることが正しいからそうしよう、と言うのではなく、そうするとみんながいい気分になるからそうしよう、と言ったほうがいいのではないでしょうか。
くだものを公平に分けると、みんな幸せな気分になって、ひとり占めして食べるよりずっとおいしくなるよ、と、ジャイアンみたいな子には言ってあげるといいかもしれません。そのときには、みんなで仲良くくだものを食べたいという気持ちを、一生懸命に伝えるといいでしょう。
http://www.ko-to-ha.com/
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