2014年2月8日土曜日

生きてるってどんなこと?

 生きているってどんなことか考えました。

アリー塾長   :   「生きてるってどんなこと?」

…みんな「えっ?」という顔になりました。

アリー塾長   :   「みんなも生きてるよね?」

              「生きてなかったらここにいないよね?」

…みんなうなずきます。

アリー塾長   :   「生きてるの反対はなに?」

生徒たち    :   「死んでる。」

アリー塾長   :   「それだけ?」

生徒たち    :   「?」

アリー塾長   :   「じゃあ、これは?」

…と言って、机の上のシャープペンシルを指しました。

生徒たち    :   「ああ、生きてない。」

アリー塾長   :   「そうだねえ、生きてるの反対には、生きてないっていうのもあるよねえ。」


…このあと、みんなで、「生きている」ということがどういうことか勉強しました。生きているものにはどういうものがあって、生きていないものにはどういうものがあるかを考えました。


  生きているものには、水と食べものと空気が必要です。

 生きものは、水と食べものと空気をつかって「力」をつくって、大きくなったり、動いたりします。
それは、人間も動物も植物も同じです。それ以外のもの、たとえば、ランドセルや文房具は生きていません。生きていないものは、水と食べものと空気をつかいませんし、大きくなったり動いたりしません。

 
 

アリー塾長   :   「どんなものが生きてて、どんなものが生きてないと思う?」

「ちょっとわかりにくいものについて考えてみようか?」

女の子     :   「茶色くなって地面に落ちちゃった葉っぱは前は生きてたけど、もう生きてない。」

アリー塾長   :   「いいところに気が付いたねえ。」

「そうだねえ、葉っぱは植物だから、水と食べもの(養分)と空気をつかって生きているね。」

「でも、枯れてしまって、茶色くなって地面に落ちていたら、もう、生きていないよねえ。」

「死んでしまったとも言えるねえ。」

男の子     :   「雲は生きてる!」

アリー塾長   :   「クモ?」

 
              「クモって、虫の蜘蛛?」

男の子     :   「違う、空にある雲。」


アリー塾長   :   「ああ、雲!空に浮かんでいる、白い、あの雲?」

 「雲は生きている!!ああ、それはすてきだ!」

「雲かあ、雲が生きていればすてきだねえ。」

「だけど、雲は生きているのかなあ?」

男の子     :   「雲は生きてる。大きくなったり、動いたりするから。」

アリー塾長   :   「そうだねえ、確かに雲は大きくなったり動いたりするねえ。」

「でも、大きくなったり動いたりするだけで、生きてるって言えるのかなあ?」

「生きものの特徴をもう一度思い出してしてみようね。」

「生きているものがそなえている条件は、ほかになにがあるんだったっけ?」

生徒たち    :   「水と食べものと空気をつかっている。」

アリー塾長   :   「そうだったねえ。」

「じゃあ、雲が水と食べものと空気をつかっているか、確認してみよう。」

「まず、水。雲は水をつかっているかな?」

男の子     :   「つかっている。雲は小さい水の粒でできてるって聞いたことがある。」

アリー塾長   :   「よく知っているねえ。水の粒は水蒸気って言うんだよ。」

「水の粒でできているってことは、水をつかっているってことになるかな?」

男の子     :   「なる。」

アリー塾長   :   「そっか。じゃあ、次、雲は空気をつかっているかな?」

男の子     :   「…?、つかっている?空気の中に浮かんでいるし…。」

アリー塾長   :   「では、最後、雲は食べものを食べる?または、養分を吸収する?」

男の子     :   「ああ、雲は生きてない!」

アリー塾長   :   「そうだねえ、空には食べものも養分もないよねえ。」

「それから、水の粒でできてるってことは、水をつかっているってことにはならないね。」

「それ自体が水だってことだからね。」

「水をつかうっていうのは、水じゃあないものが、自分のために、水をつかうってことだからね。」
 


*  最後に書いてもらった二人の作文のタイトルは、女の子が、「一番大事なのは命!」、男の子が、「生きていることはすごい」でした。二人とも、生きていることのすごさや大事さに気づいたようです。

 女の子は、作文のなかで、「わたしは、生きている物でよかったなと思いました。なぜなら、生きていないと、言葉もしゃべれないし、すきな所にも行けないからです。」と書きました。

 男の子は、「生きものは生きていくのに大へんだなあと思いました。」と書いて、そのあと、こう続けています。

「虫や動物は、弱いものを食べてしまうのはダメなんじゃないかなと思いました。でも生きているものは食べ物がいるのでしようがないと思います。カブトムシのメスとオスをかっていた時にメスのほうが強くて、メスがオスを食べてかわいそうでした。人間が人間をころしてしまうのはやめてほしいです。理由は、(人間は)食べものではないし、なかまだからころしてはいけないと思います。」

「ちきゅうおんだんかは人間がやってしまったもので、だんだんあつくなってホッキョクグマが生きていくところがなくなって死んだら、人間がころしたことになると悲しいので、エコをしてほしいです。」


*  アリー塾長の一言

 雲が生きているっていうのは、とても詩的な発想で、それ自体すばらしい!と思いました。でも、現実は、確認してみたとおりです。残念ながら雲は生きていません。

 人間の想像力は無限の可能性をもっています。想像力なくして豊かな人生はない!とすら言えるでしょう。詩的な発想は、想像力と関連させて、今後機会があったら、またみんなで考えてみたい魅力的なテーマです。

 
 

 それから、男の子の作文ですが、私はこれを読んだときに、もう、感動しました。そう、「生きものは生きていくのに大へん」なんだよ!食べていかなくちゃいけないからね。そして、食べものは、みんな生きていたものだから…。

 

 ○○クン、作文、よく書けたね。私も本当にそう思うよ。そうだね、「悲しい」から、弱いものを殺してほしくないし、仲間を殺してほしくないんだよね。「悲しい」って気持ちはきっと大事なんだね。「悲しい」って思うから、やさしくなれるんだよね。


http://www.ko-to-ha.com/






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