「ことは塾」は、千葉県千葉市を拠点とした、対話型の国語(日本語)と作文の専門教室です。この未曾有の変化の時代に、自分で考え、意見を伝えられ、行動のできる人材を育てることを目的としています。このブログでは、実際のクラスで行われた対話の様子や、日ごろ気づいたことなどをつづっていきます。 日本人の母語である日本語は、日本文化特有の価値意識や思考形式そのものです。「ことは塾」は、その日本語をつかった「対話」によって、生徒の考えを引き出します。生徒は日本語の対話をとおして、自身の思考を深め、日本語で考え、日本語で表現していくことを学びます。 * 対話の中の「アリー塾長」は、ことは塾塾長もりいのニックネームです。
2014年2月16日日曜日
生きものはつながっている!
植物と虫が、生きていくのに、お互い役に立っているということを学びました。
蜂や蝶は、受粉の手助けをして、花から蜜をもらっています。花は虫のおかげで受粉ができて、種をつくることができます。
アリはスミレの種についている白いものが大好きです。ごちそうをもらうために、せっせとスミレの種を運び、スミレがあちらこちらに増えていくのを手伝います。
女の子 : スミレと蜂は仲がいいんだね。
アリー塾長 : どうしてそう思うの?
女の子 : 蜂はスミレが種をつくるのを手伝っているし、蜂の食べものの蜜を、スミレが蜂にあげているから。
アリー塾長 : そうか、そうだねえ。
女の子 : スミレとアリも友だちだと思う。
アリー塾長 : どうして?
女の子 : スミレはアリにごちそうをあげるし、アリはスミレが飛ばしたタネをいろいろなところに運んで、仲間を増やす手伝いをしているから。
アリー塾長 : そうだねえ、スミレとアリは、両方が、お互いに役に立つことをしてあげているよねえ。
男の子 : ほかにも助け合って生きているものを知ってるよ。
アリー塾長 : ほんと?どんなものがある?おしえてくれる?
男の子 : アブラムシは植物の汁を食べているんだけど、アブラムシのお尻から出てくる汁をアリが食べる。
アリー塾長 : アブラムシのお尻から出る汁は、アリにとってのごちそうなんだね。
男の子 : そう。それで、テントウムシがアブラムシを食べようとしてやってきても、アリがアブラムシを守って、テントウムシを追い払う。
アリー塾長 : うん。
男の子 : アリはアブラムシのお尻から出る汁を飲むために、アブラムシを守る。
アリー塾長 : そうなんだね。
男の子 : エビがハゼのために穴を掘って一緒に住んでいるというのもテレビで見た。
アリー塾長 : エビとハゼが一緒に住んでるの?
男の子 : うん。それで、敵が来たら、ハゼがエビを守った。
ハゼには毒があるから、敵はいつも逃げていく。
アリー塾長 : そうかあ、エビとハゼは助け合って生きているんだね。
いろいろな生きものがお互いに助け合って生きているんだねえ。
ほかにもそういう生きものがたくさんいるんだろうね。
あとで調べてみようね。
* ここに登場する男の子は、動物や虫の話が大好きです。お母さんの話によると、テレビで動物や生きものの番組をよく見ているそうです。
今回の話題について男の子が書いた作文です。
「多くの生きものがほかの生きものと助けあい、キケンから身を守ることなどを手つだってあげていてすごいと思いました。」
「人間も動物に助けてもらったり助けたりして、生きものはやさしいんだなと思いました。」
「生きものがふえているということは、助けあって生きているからこそふえているんだなと分かりました。」
アリー塾長の一言
男の子の作文の最後のほうに書かれていた「生きものがふえているということは、助け合って生きているからこそふえている」という言葉にはっとしました。本当にそのとおりです。生きものすべてのささえがなければ、私たち人間も、生きていくことも増えていくこともができません。
そして、なによりすごいのは、人間以外の生きものは、別に意識することもなく、そういう助け合いを淡々とおこなっているということです。そうしなければいけないと思ってそうしているのではなく、文字通り、自然におこなっているのです。
生きものの助け合いは、そういうことになっているのです。生きものはつながっています。またしても自然に学ぶこととなりましたが、私も人を助けるときは、とくに意識することもなく、あたりまえのこととして、気負わずおこないたいと思いました。
http://www.ko-to-ha.com/
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