毎日普通に暮らしていると、一日はあっという間に終わります。子どものころは、もっと一日が長かったような気がするのに…。時間はずっと同じ速さで流れているはず。それなのに、なぜ、速く過ぎる時間とゆっくり過ぎる時間があるのでしょう?
今回は、時間には二つの時間があるということを学びました。時計の時間と、心の時間です。
アリー塾長 : さて、最初に確認しておくよ。この授業は、学校の授業とはちょっと違
うからね。この授業で一番大切なのは、考えることだからね。たくさん
疑問をもってね。
疑問は、「どうしてだろう?」「なぜなんだろう?」というのがいいよ。何
かを聞いて、何かを知ったら、「どうして?」「なぜ?」と考えてみてね。
何かを覚えることだけが勉強じゃないからね。
今回こんな前置きをして授業を始めたのには理由があります。実は前回から時間についての勉強を始めたのですが、その時の質問が、「誰が時間を発明したのか?」、「いつ時計や暦ができたのか?」というような、特定の人や時代を尋ねるものが多かったからです。
何かの発明者や、それが発明された時代を知ることはもちろん悪いことではありません。そのような知識も大切です。ですが、ここでは、「どうして?」「なぜ?」という理由を問うような質問をしてほしかったのです。
どうして人間が時間の概念を必要として、時間というものの存在を認めるようになったのか。そのためにどのようなことがおこったのか。時間と人間の関係はうまくいっているのか、いないのか。
考えられることはたくさんあります。
アリー塾長 : 時計の時間はいつも同じ速さで進んでいるはずなのに、時間がゆっく
り過ぎているように感じるときと、速く過ぎているように感じるときとが
あるみたいだね。
どんなときに、時間がゆっくり過ぎているように感じる?
男の子 : 学校の授業。算数とか…。
女の子 : 短く感じるときもあるよ!体育とか、音楽とか、理科とか!
男の子 : そうだ!速いときもある!体育とか!
アリー塾長 : どうして時間が進むのが速く感じるときと遅く感じるときがあるんだと
思う?
男の子 : 退屈なときに遅く感じる。授業中、時計ばっかり気にしてる。早く終わ
らないかなって思ってる。だから時間が長く感じる。
女の子 : 速く感じるのは楽しいとき。体育とか。
アリー塾長 : ○○ちゃん、体育好きなんだ。うらやましいな。
時間には、二つの時間があるという話をしたよね?時計の時間と心
の時間だったね?今二人が話してくれた時間は、どっちの時間だと思
う?
男の子・女の子 : 心の時間。
アリー塾長 : そうだね。退屈とか、楽しいとかいうのは、気持ちだよね?みんなの
心から出てきたものだよね?その気持ちが、時間の感じ方を変える
んだね。だから、心の時間って言うんだね。
* アリー塾長の一言
対話を終え、作文を書いてもらって、「はい、今日はここまで!お疲れ様でした。」と言ったら、男の子が、「えっ!?もう7時?」と言いました。(授業は5時から7時までです。)その時、時刻は6時50分でした。実は、次の日が運動会だったので、少し早めに終了することになっていたのです。
「明日、運動会だから、少し早めに終わりにすることになっていたんだよ。」と私が説明すると、「誰が言ったの?」と男の子は食い下がります。もしかして、私の授業、○○くんの心の時間で計ると早く終わった?
だったらうれしいな。○○くん、今日はとっても集中していて、たくさん考え、たくさん話して、たくさん笑ったもんね。私の心の時間も速く過ぎたよ。
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